定例研究会 歴史・政治・経済部会
第132回
早稲田大学東アジアの政治と思想研究部会、早稲田大学台湾研究所
台湾の歴史上、選挙や議会活動が登場したのは、戦後ではなく、植民地時代の地方政治の場にさかのぼることができる。本報告は、植民地台湾の地方制度の制定過程と、それをもとに設けられた「地方議会」の構成や議事過程を、公文書や当時の新聞・雑誌などの資料に基づいて検討・分析することにより、植民地地方制度の性格と意義を正確に把握するとともに、植民地統治を通じて形成された台湾人の「地方自治」経験の一端を紹介する。