|
日時:2021年5月29日(土)16:00-16:45 webexによるオンライン開催 司会 黒羽夏彦 議長 中原裕美子 書記 田上智宜
司会の黒羽会員が 議長及び書記の立候補を求めたところ、立候補の申し出がなかったため、中原会員が議長に、田上会員が書記に指名され、承認された。
報告 1. 第12期理事選挙結果について(岡部芳広選挙管理委員長) 岡部芳広暫定第12期選挙管理委員長の報告が田中会員による代読によって行われた。 日本大学第12次会理事選挙の開票が2021年2月10日に明治大学駿河台キャンパス内現代中国語研究所において立会人のもと厳正に実施され、32名の当選を確認したこと、当選者の氏名はすでに学会 ホームページに掲載されていることが報告された。
2. 第12期理事長選出について(松田第11期理事長) 松田理事長より、第12期理事会の結果、引き続き松田会員が次期理事長として選ばれたことが報告された。
3. 第12期理事長あいさつ 松田理事長より、コロナ禍で危機対応に迫られながら改革や改善を進めていかなければならないためもう一期引き受けることになったという経緯が説明された後、次のような所信表明があった。 2年前に理事長に就任した時やりたいこととして挙げた3つについて言及した。(1)学術大会・学会誌・ニューズレターなど学会の基本セット をきちんと維持すること。これは12期においてもきちんとやっておきたい。(2)学会のソーシャルアウトリーチを強める。 SNET台湾との協力もその1つであり、これも引き続き続けたい。後ほどご審議いただくが、学会賞を図書に対しても与えることにしたい 。同賞は従来日本台湾学会報に掲載された論文から選ばれ、学会の中で顕彰されるというものだったが、より社会に出ていくという形になる。(3)学会のグローバルアウトリーチ。北米、欧州、台湾研究の世界大会、台湾研究学会誌の International Journal of Taiwan studies、Journal of contemporary East Asiaなど、コロナで思わぬこともあったが グローバルアウトリーチもある程度進んだ。そこで分かったことはロゴが重要だということ。日本台湾学会だけがロゴを持っていないということで、この点は既に検討を始めている。また、ホームページをプラットフォームとして改革していきたい。これらを12期でもしっかりと実行していきたい 。2年前に申し上げたのは、これらをできるだけ手間をかけず実現するということだったが、特にコロナ対応でこれができず、常任理事は幹事の方々にかなりのご負担をかけてしまったことは申し訳なかった。 大部分の方は留任されるのでまたご負担をかけてしまうことになるので、申し訳なく思う。 11期をもって常任理事と監事を離れられるお三方、三澤真美恵さん、明田川聡士さん、今井淳雄さんには特にお礼を申し上げる。ありがとうございました。今期第12期からは、まだ就職活動中であっても能力的に申し分ない方に幹事をお願いすることにした。この点ご理解頂きたい 。 もう1つやりたいことは、誰もが参加しやすい学会運営をするとういうこと。ジェンダーやセクシュアリティ、自宅からの距離、障害の有無、子育て世代であるかなどにかかわらず、参加しやすく、若い有望な研究者が学会報告や投稿にチャレンジしやすい環境づくりを進めていきたい。 日本台湾学会は世界のあらゆる組織や個人と同様に危機にさらされている。単に現状復帰するのではなく、 以前より良くなる再建を目指すことが必要だ。コロナ禍は我々を自宅に押し込め、我慢ばかりしいてきたが 、他方でこれまでの学会運営を思い切って見直し、改革する機会も与えてくれる。そういう風に発想を切り替えたい。ポストコロナの時代になって、日本台湾学会は進化したと言い合える日が来るよう、微力を尽くしたい。会員の皆様のご協力とご鞭撻をお願い申し上げる。
業務報告 (1) 川上総務担当理事 会員の現状について。会員数484名、うち一般会員414名、学生会員60名、シニア会員8名、過去1年間では21名が入会、退会者10名、シニア会員への移行が8名であった。 (2) 山﨑会計財務担当理事 昨年は会費納入が非常に高かった。今後クレジットカード払いなど利便性を上げていくということでも努力していく。 (3) 上水流編集委員長 『日本台湾学会報』第23号は、予定通り6月下旬に発行予定である。 (4) 冨田企画委員長 第23回学術大会に分科会企画2本、自由論題12本の申請があり、全て採用された。台湾文学学会会員からの応募はなかった。 (5) 福田広報担当理事 HPの更新、メールの配信、 ニュースレターの発行とも例年通り進んだ。HPに関しては今井会員、 ニュースレターを5年間担当してくれた大東会員が任期を終えられるので感謝申し上げる。 HPの変更についても理事の先生方に諮りながら進めていく。 (6) 洪目録担当理事 交流協会のHPに掲載されている『戦後日本における台湾関係文献目録』の存廃について検討した。 理由としては、(1)薄れる存在意義:CiNiiなどが整備された、(2)経費削減:廃止によって年間12万円の支出が削減できる、(3)人材確保の問題: 目録作成のための若手研究者確保することが年々難しくなってきている、(4) 交流協会との更新作業がスムーズに入っていない 。今後も検討していく。 (7) 菅野国際担当理事 対外発信強化プロジェクトは、これまで学会報に掲載された優秀論文の英訳を支援しJCEAS(Journal of Contemporary East Asian Studies)に推薦するというもので、選考委員会で第18号に掲載された五十嵐会員の論文「台湾における軍事戦略の転換(1961-1991年)」を推薦し、3月29日にJCEASのHPに掲載された。 また、IJTSとの連携については、10月2日に松田理事長、佐橋亮会員、福田円会員、私(菅野)の司会で、 グローバル台湾研究サロン”The Impact of the COVID-19 Crisis on Taiwan’s External Relations: Views in Japan” を実施した。現在は、日本台湾学会報に掲載済みの書評を英訳し、IJTSに掲載を推薦するところである。その他、地域研究学会連絡協議会(JCASA)のニュースレター15号に本学会の活動報告を提出した。 (8) 定例研究会担当(松岡-川上代理報告、澤井-北波代理報告、田畠) 関東:川上代理報告 2020年6月以降オンラインで3回の定例研究会を開催した。 共催でのオンライン開催となったため、 日本国内だけでなく台湾など海外からも参加していただけるようになった。 関西:北波代理報告 関西部会の方は、年一度の関西部会大会を台湾史研究会と合同で開催している。昨年度2020年12月19日に、京都駅前のキャンパスプラザ京都でハイブリッドの形式で開催した。多くの方がオンラインで、また会場にもお越しいただき盛会となった。 今年度は12月28日、同じキャンパスプラザ京都で開催予定である。 臺北:田畑 4月24日に国立台湾大学台湾文学研究所で中央研究院台湾史研究所の陳培豊会員による発表「「台湾語演歌の物語」は問題なく開催された。しかし、5月22日に予定していた東栄一郎会員による発表「日米植民帝国間における熱帯農業の展開」はコロナが台湾で急速に広がったため中止となった。 (9) 山口学会賞選考委員長 選考対象となったのは、『日本台湾学会報』21号の掲載論文で、以下の2名が受賞者に決まった。歴史社会分野は、新田龍希会員の「胥吏と台湾の割譲─南部台湾における田賦徴収請負機構の解体をめぐって─」、政治経済分野は、鶴園裕基会員の「日華平和条約と日本華僑─五二年体制下における中国人の国籍帰属問題(1951-1952) ─」 。
議題 1. 松田理事長より2019年度決算案、2020年度予算案、選挙管理委員について以下の説明・提案がなされた。 2019年度決算案、2020年度予算案は、規約に基づき総会で決定するが、去年は総会が開けなかったので、理事会で通して、学会のHPで報告し異議や質問がないか伺ったところ、意見を出なかったのでこれで進めさせていただいたが、形式的にはこの場で追認していただく必要がある。また、選挙管理委員は、すでに仕事が終わっているので暫定選挙管理委員という形をとっているが、この場で追認をいただきたい。 以上の提案について、異議なく承認された。
2. 山崎理事より2020年度決算案について以下の説明がなされた。 2020年度決算案については、会費の納入が堅調であったほか、 寄付金を学会賞の費目指定で22万円、台北駐日経済文化代表処から優秀論文の英訳補助費として15万円いただいた。他方でレートの関係で為替差損が生じている。支出に関して、管理費は例年通りだが、昨年は学術大会が書面でのオンライン開催となったため少ない学会開催費になっている 。これらにより昨年度は全体的に黒字になっている。 岸本会員により会計監査報告がなされ、2020会計年度の会計報告書及び会計報告関連資料の監査した結果、適正であることを確認した。 決算案は、異議なく原案通り承認された。
3. 2021年度予算案について 2021年度予算案について会計担当山崎理事より説明があり、原案通り承認された。
4. 会計監査について 会計監査の選任について松田理事長より以下のように説明があった。本来は昨年度の総会で通さなければいけなかったものだが、張士陽会員に暫定で2年間お願いしてある。そこで、過去1年分に関しご追認いただき、残り1年分について承認いただきたい。もう1人は伊藤信吾会員に今後2年間お願いしたい。 以上の提案について、原案どおり承認された。
5. 学会賞拡充に伴う学会賞規定の改定について 学会賞拡充に伴う学会賞規定の改定について三澤会員より説明があった。従来の日本台湾学会賞に加えて、日本台湾学会学術賞、日本台湾学会特別賞を新設すること、それにともない必要となる日本台湾学会賞規定の改定について提案があり、原案通り承認された。
6. 第24回学術大会について 第24回学術大会について松田理事長から 、現在のコロナの状況に鑑み来年の学術大会に関してはまだ白紙であり、7月の常任理事会までには来年の学術大会について方針を決めたいとの説明があった。
7. その他 冨田企画委員長より、来年の学術大会の企画の募集について、7月に募集要項が出される予定である旨の説明と、 分科会企画、自由論題への応募が呼びかけられた。
松田理事長から、次の学会報への投稿の呼びかけと、台湾協会から日本台湾学会報への助成に対する感謝、日本台湾交流協会から今回のシンポジウムへの助成に対して感謝が述べられた。 また、今回の学術大会を開催するにあたって尽力した山崎会員、五十嵐会員、赤松会員、伊藤会員、黄会員、川上会員、冨田会員に感謝が述べられた。
以上で予定していた議事は全て終了し、司会の黒羽会員により閉会が宣言された。
|